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2014/12/01

いい日曜日でした

2014年12月1日 旧暦10月10日


昨日の夜、長女が図書館で借りてきた『僕は農家のファーブルだ』という本を読みました。
神奈川県で天敵を利用し、施設でトマトを栽培している『石川榮一』さんの取り組みについて書かれた本で、天敵との出会いから上手に付き合いが出来ていくようになる過程を小学生にもわかりやすく丁寧に書かれた非常に参考になる本でした。
この本が書かれたのは今から10年以上前になりますが、自分が実際にやってきたことを基にデータを取り、研究を重ねてたどり着いた栽培方法を惜しげもなく広めていこうという姿勢に頭が下がる思いでした。
最後の方で『バンカープランツ』について書かれている部分がありますが、私も今まさに『バンカープランツ』について研究しながら取り組んでいるので、先を読まれているような内容に正直驚きました。

そしてさらに深夜、遅ればせながら『奇跡のりんご』をDVDにて鑑賞しました。
今まで自分の気持ちの中で見たい気持ちと見るのが怖い気持ちとが入り乱れて手を出せませんでしたが、今は夫婦で見れて良かったと思っています。
私は果樹が主力品目なので、ものすごい共感できて『よしやるぞ!』という感情と、一発勝負の果樹で『失敗したらどうしよう』という感情の浮き沈みを常に感じながら見ていました。
農薬や肥料に頼らずに、己の信じる道を突き進む『木村秋則』氏の生き様に、自分の甘さを見透かされているようで言葉がありませんでした。

農薬などを使わずに栽培していく上で最終的に向き合うのは、収穫量や見た目の美しさという『点』の出来事よりも、自然との釣り合いのとれた環境を、自分がどのポジションでサポートしていくのかという『線』の活動に尽きると思います。
ただ放任して搾取するのではなく、そこには大きな愛情が注ぎ込まれていなければ成り立たない目に見えない相互扶助のパワーが働いて、作物たちからの推譲が私たちに恩恵として還ってくるのではないかなと考えています。

いままではこっぱずかしくて言えませんでしたが、とどのつまりはやっぱり『愛』なんですね。(笑)

とてもリアルな刺激と大いなる可能性を自分自身に感じるいい日曜日になりました。



2014/11/01

報徳仕法

童門冬二著 「二宮尊徳の経営学」


なんだか思うようにいかない時ってありますよね。 何をやっても裏目に出るとか、気持ちが上がってこないとか。
この本にはそんな時に出会いました。
『二宮尊徳』頭に浮かぶのは「薪を背負って歩きながら本を読む少年の像」ではないでしょうか?
単純に「勉強頑張れよ!」の象徴だとばかり思っていましたが、実はとってもすごい人だったので紹介します。

金次郎(尊徳の元の名前)は農民です。それでも、生活には少しゆとりはあったようですが、少年時代に父親が他界、天災による農地の壊滅などで、何もなくなってしまうというところから人生をかけて自分の家どころか、本家、村、町などを立て直した、ものすごい根性の持ち主でした。

最近、何かと話題になるJAの株式会社化ですが、JAのそもそもの始まり、「協同組合」という枠組みを世界で初めて(諸説ありますが)作り上げた人でもあります。

その「復興の神様」「協同組合の父」が残した素晴らしい遺産の中に「報徳仕法」という考え方があります。


・報徳仕法の根本は「至誠」にあるとし、その上で「勤労」「分度」「推譲」が基本だと述べています。
「至誠」とは、まっすぐで思いやりのある心のことをいう。
「勤労」とは、熱心に働くことである。
「分度」とは、自分にふさわしい生活をすることである。
「推譲」とは、働いて得た余分は、将来の自分のために貯えたり、社会のために進んで譲ることである。 報徳仕法とはより抜粋


この精神に基づいて日々の生活を送り、数多くの大事業を成し遂げてきました。

この本を読み進めていくうちに、自分にまとわりついた目に見えないいろんなものが、こそぎ落とされていくような気持ちになり、読み終えるころにはすっかり身が軽くなり、やる気と希望が湧いてきました。

尊徳も私と同じ農民で、農民の立場から、農民の目線で、農民の言葉を使い、農民の心意気を伝えていきました。

私達が世に言う偉人たちは、それ相応のお家柄の人たちが大多数です。いい言葉もたくさんいただきました。ただ、尊徳の言葉ほど心にスーと染み込む様な出会いは、私の短い人生の中ではまだありません。

彼の言葉が心に響くのは、私が農民だからでしょうか。

今、「あなたの1番尊敬する人は?」と聞かれたら、迷わず『二宮尊徳』と答えるでしょう。


2014/10/15

「一味」とは

「寺田本家」23代当主 寺田啓佐「発酵道」


妻のお店『zaaka+yoga chichiのお隣の『matte panさんのオーナー が貸してくれる本たちは、いつも私達にいい刺激を持ってきてくれます。 今回はこの本。



造り酒屋の23代目として婿入りした著者が、酒造りを通して、導かれるようにしてのめり込んでいく発酵の世界。 体を壊し、経営までもが立ち行かなくなり、酒造り・私生活・経営をみつめ直し、たどり着いた「発酵する生き方」への提案書。

テーマはズバリ「発酵」

自身の経験から書き上げられた内容には言い知れぬ説得力を感じます。 発酵と腐敗という陰と陽を、人間の社会生活に代入してわかりやすく生き方を描いている所にさわやかな好印象を持ちました。なんとなしに酒造りの裏事情まで説明されてることで、なおさら著者のやりたいことが伝わってきました。

戦前と戦後の酒造りの歴史的背景についての内容を読んでいて思ったのは、
日本は戦後、物資が極端に不足していた時代の、「特別なルール」を見直すことなく、いままで来てしまったんだなぁと。
この「特別なルール」は食以外にも見直すべき所は沢山あるんじゃないかと。。。

自分も食に関わる仕事をしているので非常に考えさせられました。

本の終盤で出てくる「一味」という言葉にひらめきを感じたので紹介します。


この「味」は何かというと、海水の味、塩の味のことだ。 川にはいろいろな川があって、大きな川もあれば、ちょろちょろ流れる川もある。 どぶ川みたいなのもあれば、清流もある。

そんなさまざまな川が海に流れていくのだが、それぞれの川にはそれぞれの持ち味がありながら、やがてひとつの味となり、 海の味となって調和していく。

それは、AさんはAさん、BさんはBさん、CさんはCさんで、それぞれの持ち味があるけれど、本質的には同じなのだよということ、・・・「発酵道」より抜粋


「一味」というと、悪いイメージ?を持つ人もいるかもしれません。(おまえもあいつらの一味なのか!!的な?) 実はこんなに素敵な意味だったんだぁ!と伝えたくて、 ある朝早く、私がこの「一味」について妻に説明していた時の一コマ。

「かぁちゃんがさぁバジルで、俺がオレガノ、子供たちがニンニクとコショウでいいじゃん!」 「全部が合わさって素晴らしい料理が出来上がる!これが葛西家でいいじゃん!」 すると妻が一言。

「わかりやすいけど、どっちかっていうと、ニンニクはけいちゃんやろ!」

2014/09/28

ベッポの話

ミヒャエル・エンデ「モモ」


妻の悪友(?)が長女(小学校2年生)←2014年現在 に送ってきてくれたこの本、小学校2年生には難しい漢字が多くて、夜寝る前に、私が読み聞かせすることになったのがきっかけで読み始めた。